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2008年8月19日 (火)

ボロは着てても心は錦

  8月2日、カンボジア北西部のウドミンチェイ県で行なわれた小学校の開校式に出席した。タイとの国境まであと7キロの所で、あの山の向こうはタイだと説明を受けた。有名な国連難民キャンプ「カオイダン」もすぐそこだ。

 ユネスコの世界遺産委員会が、岩手県の「平泉」の世界遺産への登録を見送ったが、カンボジアが申請していたヒンズー教寺院「プレアビヒア」は登録が決まった。カンボジアとしてはアンコール遺跡に次ぐ世界遺産誕生に歓迎ムード一色だが、タイとの国境にあるこの寺院は地形的にタイ側しか登れないことや国境に未画定部分があることから、タイ国内には今も自国の領有を主張する世論が根強く、紛争の火種になっている。竹島や尖閣諸島、北方領土と同じだ。

 ウドミンチェイ県の開校式が終了し、その夜はタイとの国境の町「ポイペト」のホテルに泊まった。カジノで有名な町で、カジノが禁止されているタイから、連日大勢の観光客が越境して訪れる。タイ人経営のホテルがほとんどで、ロビーはルーレットやスロットマシンでいっぱいだ。お金もバーツ(タイ貨幣)しか使えない。カンボジアでありながらカンボジアではない異様な町の雰囲気だ。

 タイとカンボジアの国力の差は歴然としている。越境してくるタイ人の多くがカジノ目的の観光客、反対にカンボジアからタイに越境するのは、出稼ぎに行く貧しいカンボジア人、リヤカーを牽いて荷物を運ぶ仕事をしている子ども達も大勢いた。

 道路もそう。タイ国内は日本と同じように舗装されているが、カンボジア領内のポイペトに入る途端に舗装が途切れ、雨季はドロンコ道だ。しかし私はそんなカンボジアが好きだ。日本人お得意の判官びいきかもしれない。貧しいけれどけなげに生きているカンボジアの人たち、中には悪い奴らもいるが、概ね笑顔が似合う人たち。国民性は実にアバウトだが、何となく憎めない。やせこけている牛を筆頭に、動物もやる気なさそうだ。犬はほえるのを聴いたことがない。マーケットに行けば耐え難い異臭。交通ルール無視のドライバーに行列の習慣がない若者たち。結構頭にくることの多い、そんなカンボジアだが、日本人が置き忘れてきた何かを持っている。私のカンボジア訪問は、その何かを見つける旅なのかもしれない。

         Mekon1_3 8月20日        代 表   根岸恒次

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