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2012年10月

2012年10月26日 (金)

果報は起きて待て

 今から40年以上も昔のことだが、私は大学へ入るため、地方から上京してきた。友達もまだ少なく暇だったので、あてもなく繁華街をさまよっていたら、ある団体の街頭募金に出会った。身体に障害のある方たちの職業訓練施設を作るための募金だった。何気なく募金しチラシをいただいたが、共感するところがあったのだろう、チラシを見て事務所を訪れ、以降、この活動にのめり込んだ。

 その後私はこの団体が作った福祉施設で、50歳までの約30年間働いた。学ぶことの多かった30年間だったが、ほかにも志あって独立し、以降マイペースの人生を歩いている。

 40年前、繁華街でチラシをもらわなかったら、また違った人生を歩んでいたことだろう。人生って、出会いの積み重ねだと実感した。

良い人との出会い、良い本との出会い、良い仕事との出会いが、自分を大きく成長させてくれた。これからも、予期せぬ出会いがあるかもしれない。しかし、何もしなければ、良き出会いはないということだ。犬も歩けば何とやらで、動いていれば何かが当たる。

 私とカンボジアの出会いも、単なる偶然だ。今から17年前、所属していた福祉団体がカンボジア支援を始めたのがきっかけだった。スタディツアーに参加、初めてカンボジアを訪れた。初めての途上国訪問、何もかもが衝撃的で、印象に残る旅だった。特に、貧しい子どもたちの姿に戦後の自分を重ね、涙したことを昨日のことのように覚えている。

 あれから100回以上カンボジアを訪れたが、最初に訪問した時の印象はまだ残っている。カンボジアは17年前と比較すれば、経済成長とともに国民の暮らしぶりは向上し、子どもたちの就学率も上がった。

  私たちの支援活動が少しでもお役にたてたかと喜ぶ反面、まだまだ貧しい家庭で学校へ行くこともままならない子どもたちが多くいることを忘れてはいない。

2012年11月1日    根岸恒次(法人理事長)

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池の水を汲むカンボジアの女の子(写真提供=遠藤 啓 様)

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2012年10月15日 (月)

「 クメール教育里親基金」創設10年

 本会では、カンボジアの農村に住む貧しい境遇にある子どもたちが学校へ行くことができるよう、2003年に「クメール教育里親基金」を創設し、子どもたちを支援してくださる教育里親の募集を始めた。現在、360人の子どもたちを、里親さんたちが教育支援している。

 基金を創設して今年は丸10年、当時小学校1年生だった子は高校生になっている。今年は、2人の高校生が8月に卒業した。基金では、教育支援は高校までとしており、その上の大学(又は専門学校等)へ進学するのは資金的に難しい状況だ。卒業した2人の高校生は、将来の大学進学に備えて就職することにした。

 カンボジアの農村に住む子どもたちを取り巻く生活環境は依然として厳しいものがある。農業だけでは食べていけないので、男親は建設現場で働き仕送りしている。母親も縫製工場などで働くケースが増えている。

 カンボジアの就学率は以前に比べると上がってはいるが、中途退学する子が多くなっている。特に、中学校を卒業する子は半数に満たないのが現状だ。
 そんなカンボジアの子どもたちだが、境遇にめげず、兄弟姉妹が助け合い、けなげにたくましく生きている印象を受ける。幸せ指数は日本の子どもたちより高いかもしれない。学校では、子どもたちが仲良く遊んでいる光景をよく見かける。

 日本では、いじめが原因と思われる子どもの自殺が相次いでいる。このことをカンボジアの校長先生に感想を聞いてみたが、とても信じられないという。子どもたちは生活するので精一杯、いじめている暇がないのだ。
 愛するカンボジアの子どもたちが、少なくとも中学校、又は高校を卒業することができるるよう、これからもしぶとく活動していくつもりだ。皆様のあたたかいご支援をお願いしたい。


2012年10月15日  根岸恒次(法人理事長)

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小学校で学ぶ里子

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