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2013年2月12日 (火)

シアヌーク国王の国葬営まれる

 昨年10月、89歳で死去したカンボジアのシアヌーク前国王の国葬が2月4日、首都プノンペンで行なわれた。「建国の父」と国民から慕われ、尊敬と信頼を集めた前国王の葬儀には国内外から約100万人が集い、日本から秋篠宮様が、隣国タイからはインラック首相が参列した。

 前国王の遺体は北京から戻ったあとプノンペンの王宮に安置されていたが、市内を巡回したあと、4日夕、荼毘に付された。葬儀会場の周辺では多くの市民が手を合わせ、冥福を祈った。

 カンボジアは2月1日から土・日を挟み5日までを国民の休日とし、官庁をはじめ大半の会社、商店が休業した。

 1941年、18歳で国王に即位、政治の表舞台に立ち続けた前国王だが、1993年発布の新憲法でカンボジアは立憲君主国となり、国民の象徴になった。2004年に退位し、息子のシハモニが国王に即位したが、前国王の人気は衰えず、フン・セン首相といえどもその存在は無視できなかった。

 カンボジアは7月28日、新憲法発布後5度目の総選挙が行なわれる。もはや長期政権になりつつあるフン・セン首相率いる人民党が圧勝するとみられるが、政治犯が逮捕されるなど人権問題も深刻で、リベラルな勢力がどこまで伸びるか、注目されている。 

 一方、経済は好調を維持、次々に進出する外国からの工場誘致による人的需要が増し、農村では中学校や高校を中退して工場へ就職する子どもたちが後を絶たない。雇用の創出は大歓迎だが、早すぎる青田刈りは教育の荒廃につながる。 

 前国王の死去による政治的混乱はなさそうだが、精神的支柱を失った国民の空虚感は否めない。それを埋めてくれるのは、やはりフン・セン首相になるのだろうか?

2013年2月15日                         根岸恒次(法人理事長)

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悲しみのカンボジア国民(2月4日、王宮前で撮影)

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