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2013年7月22日 (月)

5年に1度のカンボジア総選挙の結果は?

 7月のカンボジアは雨季になり、朝夕のさわやかな風が心地よかった。道路に掲示してあるデジタル温度計は、昨日の晩は23度だった。熱帯夜が続く日本よりも涼しいカンボジアだが、さすがにここは本物の熱帯、日中は35度を超える猛暑だが、湿度が低いので木陰はさわやかだ。
 だが、国民の気持ちは熱している。7月28日に5年に一度の総選挙があるからだ。
 91年の和平協定締結後、カンボジアは国連暫定統治機構の指導のもと、93年に初の総選挙を行なった。選挙監視ボランティアの中田厚人さんが、選挙をボイコットしたポルポト派に殺されたのもこの時だ。

 今回は5回目の総選挙、初回の選挙こそ2つの勢力が拮抗したが、その後は概ね、現政権である人民党が圧勝してきた。今回も人民党が圧勝かと思われたが、意外にも野党が善戦、プノンペンなどの都市部では若者に人気の野党(救国党)が過半数を取るだろうと予測されている。しかし、農村部に強い与党(人民党)の力は強く、与党圧勝の結果は目に見えている。

 それでも、若者を中心に政治に変化を求める国民の声が大きくなっているのも事実だ。その原因の1つが、給料の安さ。カンボジア経済は毎年6~8%の成長を維持してはいるものの、その利益は15%程度の企業家や高級官僚などに集約され、85%の労働者や農民は相変わらず低賃金の貧しい生活を強いられているという。

 その事実を象徴する出来事があった。7月12日、長期政権を率いるフンセン首相の父親が90歳で死去したが、その葬儀はシハヌーク国王の死去(昨年)に匹敵するほど大規模だった。民放のテレビ局は連日その様子を放送、関係者の車が動く度に道路規制がしばしば行なわれていた。仮に日本の首相の父親が亡くなっても、新聞に載る程度だ。

 国が成長することは結構なことだが、富の分配に配慮してもらわないと格差が広がる一方であり、いつか若者を中心に、大規模な抗議行動が起きかねない危険性をはらむカンボジアの政治情勢だ。

 そんなカンボジアだが、ここに来て日系企業や日本食レストランなどが相次いで進出している。来年6月にはプノンペン市内に「イオンモール」がオープンする予定で、それに釣られて日本のメガバンクも開設の構えを見せている。日本の駐在員や投資目的でカンボジアを訪れる日本人が急激に増えており、このところ中国や韓国にやられっぱなしの日本にとっては朗報だ。

 今年はカンボジアが民主化され、20年の節目の年だ。紆余曲折があったにしろ何とか平和が守られたこの20年間を自信と誇りに、カンボジア人にはこれからも国の平和と安定した社会作りに努力していただきたい。それが国際NGOの活動の前提であるから。

2013年7月25日                        根岸恒次(法人理事長)

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バイクでデモ行進する野党支持の若者たち

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