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2013年8月

2013年8月30日 (金)

I have a dream

 私とカンボジアとの出会いは、今から18年前に遡る。当時勤務していた団体がカンボジアとの交流を目的とする会を立ち上げ、たまたまその担当になったことがきっかけだった。ほどなく、カンボジアへの視察旅行があって、初めてカンボジアを訪れたのが、95年11月のことだ。

 初めて訪れたアンコールワット。寺院の中心部に通じる参道に、沢山の物乞いが並んでいた。中には小さい子どももいた。灼熱の太陽の下で、学校も行けずに物乞いする子どもの多くは、手や足のない、地雷の被害を受けた子どもたちだった。
 こんなことまでしなくては生きていけない子どもたちのために、自分は何ができるだろうかと考えたことが、NGO団体の設立につながった。

 もともと、国際協力活動には興味があった。子どもの頃から、いつか機会があれば、途上国で病や飢えに苦しむ人たちのために身を投じたい気持ちがあったが、その機会が訪れたのは、40代も後半にもなってのことだった。遅咲きである。 
 このチャンスを逃しては一生後悔するだろうと思い、退職して起業した同時期に本会を立ち上げた。当初は数人のメンバーだったが、次第に仲間が増え、現在は約500人の会員を持つ大きな団体に発展、成長することができた。

 とはいえ、相変わらずの自転車操業である。地盤も看板もない一介の人間、あるのは志のみ、千里の道も一歩からと、ひたすら活動に専念してきたが、家造りに例えればやっと土台作りが終わり、その上に、これから家を建て始める段階といえようか。

 人間だれしも夢がある。夢の実現に向け、ひたすら努力しても困難な現実に直面すると、大半の人たちはそこで挫折してしまう。しかし夢を実現した人も多い。その差は何かといえば、運もあるだろうが、普段の努力の積み重ねしか方法はない。

 今年の12月、私は高齢者になる。65歳以上を高齢者と誰が決めたのか問わないが、我ながらよくぞここまで生かさせてもらえたと実感している。余生というには長すぎる定年後、第二の人生で子どもの頃からの夢に挑戦中である。

 「私には夢がある」と人種差別撤廃を訴えたキング牧師の演説から50年経った今の大統領は、アフリカ系アメリカ人である。キング牧師は道半ばで暗殺されたが、米国民は彼の夢の実現を後押ししてくれた。米国人の度量の深さに感銘している一人である。

2013年9月5日                       根岸恒次(法人理事長)
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初めて行われたカンボジアふれあいの旅には30人以上の会員さんが参加してくれた。(2002年1月)

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2013年8月21日 (水)

校舎に続いて図書館が完成

 昨年3月、カンボジアのコンポンチャム県にあるトロパントム小学校に校舎(平屋建て5教室)を寄贈した石川桂さん(愛知県安城市・本会理事、里親会員)が同小学校に図書館を寄贈、7月4日、贈呈式が盛大に行なわれた。
 式には、村民や子どもたちなど約千人が出席、カンボジア政府を代表し、シアン・ブン・レン内務省大臣が出席した。日本からは「カンボジアふれあいの旅」に参加した12人のメンバーが出席した。

 このほど完成した図書館は、平屋建て、約30坪の大きな建物で、地元村民のための集会室も兼ねている。机、椅子、本棚、書籍などの備品類は、これから徐々に備えていく予定だ。
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 石川さんは、7月4日に行なわれた図書館贈呈式のスピーチで「皆様から要望のあった図書館兼集会室がやっと完成しました。子どもたちは勉強し、村の皆さんは交流の場として大いに活用してください」とあいさつした。

 石川さんは、長年、愛知県内で小学校の教師を勤め、最後は校長として定年退職した。教育の機会に恵まれない途上国の子どもたちへ、学校を贈るのが定年後の夢であった石川さんは、8年前に本会へ入会、親のない子や貧しい子どもたちが学校へ通えるようにと、現在3人の教育里親になっている。

 石川さんは、3年前、同小学校に井戸を寄贈した。その後、校舎と図書館を相次ぎ寄贈したが、その過程におき、村人や学校の先生たちと話し合い、支援が一方的な形にならないよう、配慮してきた。石川さんと村人や先生たちがそれぞれの役割を果たし、理想的な学校作り、村作りをしていこうというわけだ。

 村人や先生たちも石川さんの考え方に共鳴し、校舎建設時には古い木造校舎を自分たちの手で壊した。また、村の乏しい予算で小学校を囲む柵や校庭を整備した。
 石川さんは「トロパントム小学校を中心としたこの村がモデルケースになるよう、これからも地域の人たちや学校の先生と話し合いながら進めていきたい」と話している。

2013年8月25日                       根岸恒次(法人理事長)

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村人と話し合う石川さん

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2013年8月 9日 (金)

「クメール教育里親基金」が子どもたちの教育のささえに

 21世紀のカンボジアを支援する会では、病気や事故、親の離婚などにより両親や片親を失い、経済的にも困窮しているカンボジアの子どもたちが学校へ行くことができるよう、2003年に「クメール教育里親基金」を創設、現在、350人の子どもたちを教育支援している。

 先月、「カンボジアふれあいの旅」が行なわれ12人が参加したが、8人は里親さんだった。7月5日、2つのグループに分かれて里子の家を訪問した。

 ふれあいの旅に初めて参加した中田恵美子さんは、訪問した里子の母親が泣きながらお礼を繰り返すので、ついもらい泣きしてしまったそうだ。
 中田さんは、会の特別な計らいにより、すでに高校を卒業した元里子の家にも立ち寄った。腸の病気で体調が良くなく、就職できずに家でしている売店を手伝っているそうだ。一日も早く病院へ行って診察を受けるよう、お小遣いを渡した。

 戸沼正雄さん、つたえさんご夫妻は3年ぶりに訪問、大きくなった里子の成長を、目を細めて喜んでいた。
 及川英博さんは、もうすぐ高校生になる里子の進学を確認するため訪問した。高校へ進学したいそうで、頑張って勉強するよう励ました。

 ハプニングもあった。里子の家を訪問した里親さんが、うっかりカバンを置き忘れてしまった。里子の家では、これをプレゼントと勘違いし、子どもや親戚の人たちに小分けする寸前だったが、引き返して、間一髪セーフだった。

 「クメール教育里親基金」を創設して丸10年が経過した。子どもたちが学校へ行けるようになったことが最大の功績だが、日本にいる里親さんにとり、子どもたちとの手紙のやり取り、写真の交換など、子どもたちとの交流が、なによりの生き甲斐である。
 人間、いつまで生きられるか分からない。ならば、生きているうちに社会のお役にたちたいと願うのは当然のことだ。

 里親さんの大半が高齢の方たちだ。美空ひばりの「東京キッド」ではないが、戦後の焼け跡の中でたくましく生きる日本の孤児たちに思いを馳せ、カンボジアの子どもたちを支援している方もいると聞く。見ず知らずの、外国に住む「足長おじさん」の支援を受けて学校を卒業した方も多い。そのような方々が里親さんになっているのかも知れない。

2013年8月15日                      根岸恒次(法人理事長)

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3年ぶりに再会し、なつかしかった。

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