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2014年6月10日 (火)

「カンボジアわが愛 生と死の1500日」を読んで

 5月21日~25日、本会会員の遠藤啓さん(静岡県伊豆の国市在住)が、三嶋大社ギャラリー(静岡県三島市)で写真展「カンボジアの子どもたち」を主催、500人以上の人たちが来場した。同時に、遠藤さんが所属する全日本写真連盟三島支部主催による写真展も行なわれた。
遠藤さんは本会設立当初からの古い会員で、年に2~3回カンボジアを訪問、特に子どもたちの笑顔あふれる写真を撮り続けているアマチュア写真家である。

 5月22日、愛知県の鈴木千雄さんと一緒に写真展会場を訪れた。写真とともに展示された資料の中に、一冊の本が置いてあった。内藤泰子著「カンボジアわが愛 生と死の1500日」、ポルポト時代を生き抜いた外交官夫人の手記である。
 外交官夫人の生活から一転して動乱の渦に巻き込まれ、夫、娘、二人の息子を失い、飢えと虐殺の恐怖におののきながら1500日間、山中をさまよった奇跡の脱出行を、克明なメモをもとに綴った感動の手記だ。

 写真展終了後、遠藤さんにお願いしてこの本を送ってもらい、一気に読ませて頂いた。涙なくしては読めない貴重な一冊である。(多分絶版)

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【著作の表紙と、裏表紙に綴られた内藤泰子さんの直筆】

 1975年に政権を握ったポルポトは、極端な共産主義思想のもと、都市住民や知識層を農村に強制移住させ、過酷な労働を強いた。1979年1月、政権崩壊までに拷問、処刑、飢餓などにより100万人~200万人が犠牲になったとされる。

 著者の内藤さんは生還後、1979年に帰国したが、1982年、乳がんにより死去された。しかし、帰国から亡くなるまでの短い期間ではあったが、内藤さんは全国各地で講演に招かれたようで、遠藤啓さんも1980年5月に内藤さんの講演を聞き、その時会場で買った同書には内藤さんの直筆があった。「遠藤啓様 生きることは愛すること、愛することは生きること」。
内藤さんとの出会いが動機となり、20数年後、遠藤さんは本会の会員としてカンボジアの支援活動に参加するようになった。

 1980年といえば、私はまだカンボジアに縁がなく、「八王子市心身障害者福祉センター」の所長として、寝食を忘れ地域活動に明け暮れていた頃。まだ30歳そこそこの若輩だった。あの頃からカンボジアに興味を抱いていた遠藤さんには頭が下がる思いだ。

 出会いから出会いへ、そして今に至る流れの中で、壮絶な苦労の後、若くして病に倒れた内藤泰子さんの無念を晴らそうと、私は決意を一層強くした。

          2014年6月20日 根岸恒次(法人理事長)

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