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2014年8月11日 (月)

安月給でも使命に燃え、がんばる小学校の先生たち

 カンボジアには全国に約6千の小学校があるといわれる。都市部では生徒数が2千人以上のマンモス校もあるが、地方では100人に満たない小さな小学校もあり、全国平均で300人ぐらいだろうか。
 都市部には私立校もあるが、その多くが公立である。したがって、教師は地方公務員の位置づけではあるが、月給は安く全国平均で120ドル(1万2千円程度)ぐらい。4~5年前までは80ドルと言っていたが、最近の物価上昇と労働者の権利意識の向上により、教師の待遇もやや改善された模様。

 本会が支援するキリソコム小学校(生徒数=227名)を訪ねた。2008年11月、帝燃産業株式会社さん(大阪府茨木市・中村博兆社長)がこの小学校に校舎を1棟寄贈し、以後本会が教育サポートする「クメール教育里親基金」の対象校として、支援を継続している。

 同校は、本会が活動エリアとしているコンポンスプー県にあり、カンボジアの首都プノンペンから車で約2時間とさほど田舎ではないが、これといった産業がなく、極めて貧しい村にある小学校だ。授業は午前中のみ(7時~11時)、校長含む6名の教師が赴任している。

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【キリソコム小学校で働く先生(前列左から2番目がサウ・プーン校長先生)】

 教師になるには、最低でも高卒以上の学歴が必要、教師を養成する専門機関(2年間・授業料は無料)で研修を受けたあと、各学校へ派遣される。原則として自宅から通勤可能な小学校での勤務が可能というが、中には遠方の小学校に派遣されることもあり、週末に自宅へ戻る単身赴任もあるらしい。

 待遇が改選されたとはいっても、月給は縫製工場の作業員と同じ程度、教師の数は慢性的に不足気味という。教師の給料だけでは生活が困難のため、田んぼ作りなどを兼業しながら教師をするケースが多いようだ。

 同校のサウ・プーン校長(40歳)に話を聞いたが、月給は他の教師よりやや高く150ドル、子どもが5人おり、自宅では田んぼを作って生活の足しにしているそうだ。子どもの頃から教師に憧れ、校長になったものの生活は苦しく、何度か転職を考えたそうだが、子どもたちの将来を考えると辞められなかったという。

 カンボジアの小・中学校は日本のように義務教育ではないため、貧しい家庭の子どもは中学校を中途退学するケースが後を絶たない。こうした現状を打開するため本会は「クメール教育里親基金」を設け、子どもたちが最低でも中学校を卒業できるよう活動している。

 その甲斐あって、中学校(高校)を卒業した子どもも多いが、全体から見るとごく一部の子どもたちだけ。一人でも多くの子どもたちが学校に行き、学びを継続できるよう、皆様のお力を貸していただきたいと願う。

           2014年8月20日 根岸恒次(法人理事長)

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