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2014年10月10日 (金)

シハヌーク前国王の三回忌に思う

 10月15日は、89歳で亡くなったシハヌーク前国王(以下、前国王)の三回忌である。2年前の10月15日に亡くなった。当然のように、命日は国民の祝日になった。

 カンボジアの現代史は、前国王抜きに語ることはできない。第二次世界大戦中、18歳で国王に即位。日本の敗戦により、カンボジアは再びフランスの統治下に。しかし、大戦後東南アジア諸国が次々と独立を果たす中、カンボジアもフランスからの独立を強く要求、前国王のねばり強い交渉の末、1953年にカンボジアは完全独立を果たし、カンボジア王国が誕生した。

 しかし、平和は長く続かなかった。1970年、前国王が出国不在中にロン・ノル将軍がクーデターを起こして失脚、北京での亡命生活を皮切りに、ポルポト政権下での幽閉、その後の内戦を経て1991年には紛争4派による最高国民評議会の議長に就任、内戦の終結に尽力した。

 その後誕生した新生カンボジア王国では国王に就任したものの、新憲法の規程により国王は国民の象徴となり、政治の表舞台から去ることになった。2004年には退位し、国王の座をご子息のシハモニに譲った。

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【カンボジア建国の父、シハヌーク前国王】

 前国王には「風見鶏」というあだ名があったように、戦後の冷戦構造下で大国の思惑の中、小国カンボジアを守り続けてきた。カンボジアにとって、世界大戦よりも冷戦時代の方が、難しい舵取りを迫られていたのだ。
 そのことをよく知るカンボジア国民は、前国王のことを「独立の父」、「建国の父」と称して尊敬してやまない。

 カンボジアは、長かった政治の混迷を克服し、民主国家として歩み始めた。若者は平和を謳歌し、40年前、ポルポト政権下ではゴーストタウンだったプノンペンは何事もなかったかのように繁栄を享受しているが、彼らはカンボジアを導いてくれた恩人を忘れることはないだろう。その証が、町のいたる所で目に付く前国王の大きな写真。やりすぎでは?とも思えるほどだ。

 前国王の業績を讃えるとともに、三回忌にあたり、改めてご冥福をお祈りするものである。

        2014年10月13日(月) 根岸恒次(法人理事長)

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