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2015年6月10日 (水)

夢ホームから就職内定第1号!

 本会がカンボジアのコンポンスプー県で運営する児童養護施設「夢ホーム」では、9月に高等学校を卒業する子どもが6人いるが、そのうちの一人、クリム・クリル君(18)の就職が内定した。5月21日、私と、クリル君の里親で、クリル君に板金加工技術を教えた鈴木千雄さん(愛知県あま市・里親会員)が面接に同行、その場で内定が決まった。

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【会社を訪問(右がクリル君、左は鈴木千雄さん)】

 就職が内定したのは板金や溶接などを手がける工場で、プノンペン市内にある。近年カンボジアの経済は成長著しく、多くの企業が人手不足になっていることも幸いした。

 クリル君は09年、夢ホームが開設した時に入園した。翌年、「夢ホーム」で開始した鈴木千雄さんの「板金加工技術講習会」に参加、通学の傍ら腕を磨いた。11年には、鈴木さんの招待で同僚のソム・クソーム君とともに来日、鈴木さんが経営する板金加工の工場で研修もした。

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【クリル君(左)に板金加工技術を教える鈴木千雄さん(右)=夢ホームで】

 鈴木さんは「大学へ進学するのもいいが、就職できるあてもない。ならば、若いうちから手に職をつけて自立してほしい」と話す。

 鈴木さんの板金工人生は丁稚奉公から始まった。今から60年前、まだ15歳の少年だった。歯を食いしばって勤め上げ22歳で独立、鈴木工業(株)を創立した。02年には「現代の名工」に認定、04年には黄綬褒章を受章した。

 長男に会社を託し、培った板金工の技術を途上国で活かしたいと03年、JICAのシニアボランティアとしてカンボジアへ赴いたが道半ばで帰国、04年、ピースボートで知り合った遠藤啓さん(静岡県伊豆の国市、会員)を通じて本会に入会した。入会後は、小学校の校舎建設、井戸建設、教育里親活動、夢ホームでの職業訓練活動と多忙に動き回り、今に至っている。

 鈴木さんは75歳、年齢的な衰えは隠せないが、第2・第3のクリル君を夢見て、鈴木さんのボランティア活動はまだまだ続く。

 近年寿命が伸びた日本では、高齢者の生き方が話題になっている。特に定年後は20年~30年と時間はたっぷりある。しかし、60歳になってから考えたのではもう遅い。布石は40代~50代に打っておかないと、人生のフイナーレを輝かせることは難しい。

 私も、40代の頃から先を見込んでカンボジアの支援活動を始めた。あれから20年、努力が実を結び、ここにきてようやく花が開いた。

          2015年6月15日(月) 根岸恒次(法人理事長)

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