« 2015年8月 | トップページ | 2015年10月 »

2015年9月

2015年9月28日 (月)

「夢ホーム」から6人の子どもたちが巣立つ

 本会がカンボジアで運営する児童養護施設「夢ホーム」(児童数14人)は、「クメール教育里親基金」(2003年創設)が支援する子どもたちの受け皿として、会員の皆様の資金援助により2009年3月に開園した。

 開園当初は小学生だった子どもたちは皆様のおかげてスクスクと成長、9月には6人が高校生活を終え、厳しい社会に巣立って行った。

 カンボジアの教育システムは日本のそれと少し違い、高校修了にあたり全国統一テストが実施される。この試験に合格しないと卒業証書がもらえず、大学に入学することも叶わなくなるのだ。

 昨年は、カンニングなどの不正を防止する意味合いで合格率20%、今年はやや緩和されたとはいえ、合格率50%だった。

 「夢ホーム」の子どもたちといえば4人が合格、2人が残念ながら不合格だった。2人のうち1人はすでに就職が決まり、もう1人も実家に戻り、進路を模索しているところだ。

 合格した4人は大学進学を志望しているが、当面はアルバイトして学資を貯める子も入れば、日本人からのサポートを受け、今年から大学に入学する子もいる。

 いずれにしても、夢ホームにいれば1円もかからなかった生活が一変、動くだけでもお金がかかる厳しい社会生活が彼らを待っている。

20151005_001
【卒業証書をもらい喜ぶ4人の子どもたち】

 これまで育ててくれた日本の教育里親や「夢ホーム運営基金」を支えてくださる会員さんに感謝し、社会の荒波に負けることなく頑張ってほしい。

 夢ホームは、2009年に開園後政府が管掌する認可施設になり、子どもの成長に伴う予想外の支出が増大するなど、一時運営が危ぶまれたが、途中から「夢ホーム運営基金」を創設して定期的な寄付者を募ったところ、著しく経営改善された。

 未だに運営基金のみでは運営が困難ではあるものの、子どもやスタッフの減少、経費節減などの経営努力により、来年からは運営基金だけでの運営が可能になる予想だ。

 夢ホームは今後、児童のケアとともに職業訓練の場として、更に地域社会のセンター的機能を兼ね備えつつ、新たな展開を模索している段階だ。

          2015年10月5日(月) 根岸恒次(法人理事長)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年9月20日 (日)

夢ホームから就職第1号

 児童養護施設「夢ホーム」(コンポンスプー県)は、親がいない子や貧しい家庭にある子たちの生活と自立の場として2009年3月に開園、現在14人の子どもたちが近くの小・中・高校に通学し、暮らしている。

 早いもので、開園当時は小学生だった6人がこの程高校生活を終え、就職や進学など、自立への道を歩み始めた。その中の一人、クリム・クリル君(18)は大学に進学せず、夢ホームで修得した技術を活かし職人への道を選んだ。

20150928_001
【板金工場で働くクリル君】

 9月16日、クリル君の教育里親であり、「夢ホーム」で板金加工技術を指導した鈴木千雄さん(愛知県あま市・里親会員)が会社を訪問、社長さんに会いクリル君の指導をお願いした。また、クリル君に当面の生活費を鈴木さんが支給した。見習い期間中は給料が出ないからだ。

20150928_002
【社長さんに指導をお願いした鈴木さん(左)】

 社長さんの話では、今年は6人の子どもたちが就職したという。その中で技術を持っているのはクリル君だけ、社長さんもクリル君の技術を高く評価している。

 ともあれ沢山の方の協力で開園した「夢ホーム」からの自立者第1号、後輩たちのためにも、道は険しいが多いに頑張ってもらいたい。

          2015年9月28日(月) 根岸恒次(法人理事長)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年9月11日 (金)

【投稿】カンボジアの子どもたちの成長を祈ります

辻 敬子(熊本県合志市、里親会員)

 「21世紀のカンボジアを支援する会」15周年、本当におめでとうございます。これもひとえに、理事長様始め会員の皆様の熱い想いと努力の賜物だと、感謝しております。

 私も、かけがえのない長男を失いひどく落ち込みました。でもこの会を知ることになり、少しでもお役にたてたらと、里親になろうと思いました。

 仕事関係でカンボジアに行く機会があり、アンコールワット等の観光地で学校に行けず、家計を助けるために写真等を売っている小さい子どもたちを目の当たりにし、会の協力を得て、主人と学校を作ろうということにしました。
 「ふれあいの旅」で開校式に主人共々参加できたのは、良い思い出として残っております。主人も、もう一度訪問したいと願っておりましたが、それは叶わず、帰らぬ人となってしまいました。

20150921_001
【昨年11月に完成した校舎】

 カンボジアでは未だ学校が不足しているということで、理事長様と打ち合わせの上、昨年「オンペル小学校」を建設させていただくことができました。子どもたちが元気に勉学に励んでいる姿を会報の写真で見ることができ、嬉しい思いです。

 日本も戦後70年が過ぎ、平和が続き感謝せずにはいられません。東日本大震災等未曾有の災害があり、さまざまな問題が山積みし、復興には長い時間を要しますが、教育に関しては最高の教育環境が十分整えられている様に思います。

 やる気があればさまざまな選択も出来ますし、日本の子どもたちはどれ程幸せかと考える反面、戦争等の極限の状態になった事が少ないので有難さが分からず、不満ばかりが多く感謝の心が足りない気がしてなりません。
 この頃では子どもの殺人事件等聞くと心が痛みます。

 私も、小三の時に終戦を体験致しました。終戦直後は本当に食べる物がありませんでした。理事長がおっしゃっていたとおり、その時にカンボジアからも食料を支援していただいたと聞いております。
 戦争はどんな事があってもあってはならぬ事だと、常に強く思っております。

 カンボジアも、長い内戦によって大きな打撃を受けてしまいました。犠牲になるのは特に将来ある子どもたちです。戦争のない平和な世界にと、祈る毎日です。 
 カンボシアの子どもたちも夢を持ち、将来に大きく羽ばたくため勉学に励み、力をつけて欲しいと願っております。

20150921_002
【新しい校舎で学ぶ子どもたち】

 60数名の従業員と12人の孫と4人の里子、そして地域のためにもまだまだ前向きに、残された人生を充実したものにしたいと思っているところです。

 会の益々のご発展と会員の皆様のご健康とご活躍、そしてカンボジアの子どもたちの成長を祈りつつ、失礼いたします。

          2015年9月21日(月) 根岸恒次(法人理事長)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年9月 4日 (金)

カンボジアの子どもたちが非行に走らないよう、僕たちが頑張る

 サッカー・2018年ワールドカップ(W杯)ロシア大会アジア2次予選、日本とカンボジアの試合が3日、埼玉スタジアムで行われ、日本が3-0で快勝した。
 日本は34本のシュートを打ちながら、3点しかとれなかった。一方カンボジアは守備に人数を割き、シュートはわずか1本だった。最初から引き分けねらいだった。
 翌日の新聞各紙は相変わらず日本の決定力不足を指摘、5日後に行われるアフガニスタン戦を早くも危惧する論調だ。世界ランキング180位のカンボジアを多少甘くみていたのだろうか。

 カンボジアのA代表はW杯の1次予選を突破、初めて2次予選に駒を進めた。日本と同組になったのも何かの縁。日本とカンボジアが戦うのは、43年ぶりのことだ。43年前といえばカンボジアはロンノル政権の時代、ポルポトが政権を握る3年前のこと。1-0で日本が勝利した。

 テレビ中継を見て、感動したことがいくつかあった。
 まず、フリーキックの数。日本が1本に対しカンボジアは10本だった。これは、カンボジアチームの反則が少なかった証である。礼儀正しい態度も良かった。フェアプレイ賞をあげたい。

 また、34本もシュートを打たれながらも3点で押さえたゴール・キーパーの高い守備能力に脱帽した。10点取られてもおかしくなかった試合、6~7点をゴール・キーパーのファインセーブが止めたといえる。最後は足がつっていた。こんな光景は今まで見たことがない。明日からでもJリーグで活躍できそうだ。

 実況したアナウンサーがゴール・キーパーのコメントを紹介していた。「カンボジアの子どもたちが非行に走らないでサッカーに熱中するよう、僕たちが頑張る」。一瞬目頭が熱くなった。背負っている重さが日本チームとは違うのだ。解説した元日本代表監督の岡田さんも、選手の志の高さをほめていた。

 カンボジアは今、空前のサッカーブーム。本会でも年に一度、地方で小学校対抗サッカー大会を開催し、子どもたちの育成指導に当たっている。微々たる力だが継続が大事、今年の11月にも開催の予定。いつしか、私たちが育てた子どもたちをカンボジアチームのA代表にと、夢を膨らませている。

20150914_001
【小学校対抗サッカー大会に参加した子どもたち
(2014年11月16日・コンポンスプー県内の小学校で)】

20150914_002
【素足でボールを追いかける子どもたち】

          2015年9月14日(月) 根岸恒次(法人理事長)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2015年8月 | トップページ | 2015年10月 »